亜洲梁山泊

ご挨拶

亜洲梁山泊塾長 奥島孝康

かつて中国の北宋末期、世直しへの強い志を胸に梁山泊に立て籠もった豪傑たちがいた(北方謙三『水滸伝』を見よ)。わが国でも、明治初期の大隈重信邸は「築地梁山泊」の名で知られ、新しい日本の建設を夢見る強者(つわもの)どもが結集したという。われわれもまた、若き経営者により日本はもとよりアジアの未来を考える社長塾「亜洲梁山泊」を創設しようと思う。「義」に生きる心意気のある同志のインキュベーターとして。

 

周知のごとく、孟子は、「仁は人の心なり、義は人の路なり」と説く。「仁」は王者の徳であり、「惻隠の心」であるが、「義」とは、新渡戸稲造によれば、「人が喪われたる楽園を回復するために歩むべき直くかつ狭き路」である(『武士道』を見よ)。われわれは、現今の政治と経済の迷走、社会の混迷により喪われた「楽園」の回復を夢見る「義に生きる同志」の梁山泊の再興を目指すものである。

 

われわれ義に生きる同志は、現代のカオスの中で、日本のみならずアジアの義を求める同志を糾合し、あえて「直くかつ狭き路」に挑戦して、「楽園」建設の路を切り開く試みに身を投ずることを決意した。もとより、ドン・キホーテとのそしりは覚悟の上である。しかし、スティーブ・ジョブズのすすめる「ステイ・フーリッシュ」に徹するところから、新しいアジアの未来を展望する砦を構築しようと思う。
来たれ、若き経営者たち!新しき現代の神話「平成の水滸伝」を共に創ろうではないか。

 

亜洲梁山泊塾長 奥島孝康

 

 

亜洲梁山泊理事長 谷口健太郎

「一燈照隅、萬燈遍照」大好きな言葉です。
世の中は、ベルリンの壁の崩壊後、資本主義が勝っていたとの風潮の中、その資本主義も金融に走りリーマンショック後、行き先を見失っている様にもみえます。将来向かうべき理想も、複雑なイデオロギーの中で、光か影か、善か悪か、右か左かなど、コイントスの様な二元論では、既に世の中は閉塞感を感じているとも思えます。

 

そんな中、「じゃんけんぽん」で対峙するグーとパーという二元論にチョキが入ると3つが循環し始め妙なバランスが生まれる円循論を唱える東洋思想もあります。この様な古くて新しいものからも第三極の出現を私は期待しています。理想の第三極を困難だと諦めるのではなく、一燈照隅、一人ひとりが自分の周りの闇を照らす燈の様に自分の役割を担い、先人の教えを戴き、第三極を求め続ければ、自ずと道は開け、萬燈遍照、世界中を照らせると私は信じています。また、その理想の第三極を日本から発信し切開く礎になれたらこんな幸せなことはありません。

 

そんな折、奥島塾長とのご縁から亜洲梁山泊の高い志を伺い、そのお手伝いをさせて戴く事で少しでも世のお役にたてればという思いでお役目を引き受けさせて戴きました。まだ自分の事も満足にできていない未熟者ですが、心には熱い志があります。皆様のご指導ご鞭撻、お力添えをお願いすると共に、一生懸命に尽くす所存ですので、宜しくお願い申し上げます。

 

亜洲梁山泊理事長 谷口健太郎